100821 憲法9条(2)

マツムシソウ ツリガネニンジン

 沖縄・興南高校が悲願の夏の甲子園を制しました。おめでとう!閉会式で真紅の優勝旗が手渡された時、「47回大会、津久見高校」の文字が見えました。

 第9条を改めて読んでみた。たしかにすばらしい条文である。言葉だと思う。ところが、「しかし」とつい思ってしまう。あくまでもこのすばらしい9条を変えないとするなら現実の方を変えるべきだと思う。しかしそうした場合、国が国である存在理由の基本である「国民の安全確保」はどうして保障するのか。私たちは「平和を誠実に希求」する国ですから、といえば済むのか。
 世界で軍隊(軍隊をどう解釈するかが問題だが)を持たない国は約25カ国といわれている。その大半は公国や島などの極端に小さな、軍隊を持つだけの人口や経済力を持たない国である。たしかにコスタリカのように1948年、軍隊を持たないことを法律で決めた国もある。そうした国はあとあるだろうか。
 私は、スイスやスウェーデンのことを考える。両国とも「中立」を国是とし、世界もそれを認めている。しかし、ともに自国を守るために強力な軍隊を組織している。特にスイスは、近代的で高度な装備を有する正規軍を持ち、同時に多数の成人男子が予備役もしくは民間防衛隊として有事に備えている。また、軍事基地が高い密度で存在する上、岩山をくりぬいて建設されるなど高度に要塞化されている。たとえれば、「ハリネズミ」である。「攻めてきたら高くつく」という認識を相手に与えることが最大の抑止力であるという考えを実践しているのである。ー繰り返すースイスは永世中立国である。この行きかたの方が現実を認識した上での平和論であると思うがどうだろう。
 つまり、9条の後に、「ただし、自衛のための戦力はこれを保持する」と追加修正をしたらどうだろうというのである。戦後、軍事に関することはタブーとなり、あたかもバイキンに触れるような恐怖症の気分が続いてきた。そろそろ現実を直視した議論を始めるべきだと思う。 < 続く >