110730 台湾紀行18(忠烈祠)

 

     

 故宮を後に、最後の見学地・忠烈祠に向かう。やはり高尾の忠烈祠よりも大きい。白を基調として緑の瓦が涼やかな大門をくぐると、目の前には真っ白な石畳の広場がまぶしい。その先には赤い柱とオレンジ色の屋根の豪華絢爛な大殿が立つ。この華やかさは日本の寺院とは対照的だが、やはり同じように、いやそれ以上に荘厳な空気が漂っている。

     
     

 さて、衛兵交代だが、今回は青い制服ということは空軍の兵士ということになる。白は海軍、緑は陸軍と、三軍交代で守っているそうだ。まず、大門で交代があり、それから大殿まで行進する。大殿の衛兵と交代して戻ってくるのだが、一糸乱れぬ行進には思わず見とれてしまう。普段にぎやかな中国の観光客もここでは静かだ。左手を前にビシッと挙げる動作が印象的で、高く挙げた軍靴を踏みしめるたびにガチャン、ガチャンと響く音がかえってあたりの静けさを強調している。

    

 こうした機敏な動きと瞬き一つしないストイックさと荘厳な景色の中で繰り広げられる様式美というものは、なぜか見るものを惹きつけてしまう。

 
     

110728 安曇野通信

     

安曇野通信です。またまた素敵な写真を送ってくれました。場所は「霧が峰高原」。花はオレンジが「レンゲツツジ」、白が「コバイケイソウ」だそうです。素敵な暑中見舞いなので、一人占めはもったいない。みなさんにおすそ分けです。このあと、木曽駒が岳の方に回ったという連絡と一緒に写真が届きました。明日掲載します。

110727 台湾紀行17(故宮博物院2)

翠玉白菜
高さ18.7cm、幅9.1cm、厚さ5.0cmの小さなものだが、故宮博物院で最も人気のある展示品だという。白菜の白い部分と葉の緑色が天然の色で巧みに表現されている。葉にはコオロギ(とガイドさんは言ったが、実際はキリギリスらしい)が彫刻され、その上にはバッタもいるというので必死で探したが見つけることはできなかった。
 
肉形石
通称「豚の角煮」。まるで本物。いや本物以上か!ほんとに美味しそうだった。皮の表面には毛穴まで掘り込まれているなんて、リアルすぎる。
 
彫橄櫝核舟
オリーブの種を使って、一そうの小舟を作り上げている。船上には8人が乗っており、人物の動きや表情はそれぞれ異なっている(いったいどうやって彫ってるの!?)。驚くべきは船底に文字が300あまり彫り込まれているということである。高さ1.6cm、長さ3.4cmの小さな種に、なんて数字でいうより「小指の爪の大きさ」と言った方がわかりやすいか。まさに神業!
 
象牙鏤彫提食盆
圧巻はこれ。気品ある美しさとその精緻さにただただ見とれてしまった。
 

110724 台湾紀行16(故宮博物院)

   
   

 中華民国が共産党との内戦に破れ、台湾に撤退する時に中国本土から持ち出した美術品は60万点を越えるという。そのため世界四大博物館のひとつに数えられている。3ヶ月に1回の割合で展示品の入れ替えがあるというが、全てを見るためにはいったいどれだけの年月がかかるのだろう。
 展示品はもちろん撮影禁止。そのカードを持った係員がどの部屋にも立っている。見学が終わっての残り時間を利用して、せめて来た証拠にと建物の写真を撮る。

 

110721 台湾紀行15(士林夜市)

 スクーターのところで「猥雑」ということばを使ったが、今夜出かけた士林の夜市の活気さは「わいざつ」ということばを超えたところにある。ホテルの外で夕食(四川料理)をとり、希望者だけのオプションツアー(スケジュール表には5000円とあったが、ガイドさんは2000円だという)に出かける。もう一つあって、台北一のビルの展望台から夜景を眺めるというのだが、その土地を知るならやはり夜市の方でしょう。女性たちは夜景を希望したが多数決で夜市となる。
 買い物客・観光客・私たちのような冷やかし客まで、すごい数だ。今は9時過ぎ。あと2時間もしたら歩くのも困難ほどになるらしい。店のけばけばしさ。売り子の呼び込みの声の大きさ(何かの動物が啼き散らしているように聞こえる)。道を埋め尽くす人々の動きが地響きのように聞こえる。
 路面に品物を並べ始めたと思ったらあっという間に消える。すると、少し時間を置いて警察官の姿が見えてくる。いったい、どこで、だれが、見張っているのだろう。おそらく警察官も知ってはいるのだろうが、知らん顔をして通り過ぎる。すると、魔法でも見るようにまた品物が路面に湧き出てくる。
 誰かが言った。ここは毎晩お祭り状態の街だ、と。 

110720 安曇野通信

   
   

 7月15日付のメールに八ヶ岳に登った報告が入っていた。『八ヶ岳の西・東天狗に登ってきました。・・・・・・今年は体調も良いのでいろいろ計画しています』と。添えられた写真のうち2枚を紹介します。1枚目は、どこからでしょう。眼下に雲海(?)が見えるのが素敵です。もう1枚の写真の花には名前が書かれていなかったのでネットで調べました。
 「谷川岳 高山植物」で探したのですがどうしても見つかりません。2日がかりでやっと見つけ出した場所は「北海道の夏 高山植物」でした。同じ絵柄を見つけた時は思わずガッツポーズをしてしまいました。ところが、「コマクサ」という名前には記憶があります。あったはずです。昨年の8月11日のメールのタイトルに「コマクサ」とあったのです。『7月25日、山の仲間から燕岳のコマクサが見頃を迎えるので行きませんかと誘われる。・・・・・・写真の燕岳は眺めても登っても美しい山です。年に数回登っています』と。
 燕岳とその時のコマクサの写真を掲載します。
 

   
   

110718 台湾紀行14(九份)

 台北から東へ約1時間のところに「九份」の街がある。山肌に張り付いた街は日本統治時代に金鉱で栄えたところで、金が出なくなってからは忘れ去られた状態になったそうだ。それが映画「悲情城市」の舞台となり、ヴェネチア映画祭でグランプリを受賞。一気に台湾屈指の観光名所となる。
 日本人には「千と千尋の神隠し」のモデルとなった所だと言った方がピンとくる。赤い提灯が並んでいる所など、確かにそうなのだろうと思う。上の娘が置いていったDVDがあるはずだ。これを機会に一度くらいは観ておこうか。

 これが映画で有名な階段。右上に「悲情城市」の文字が見える。いつもカメラを抱える人がいっぱいで、写すのも大変だった。  
 ここも映画で有名な九份を代表する茶芸館(日本でいう喫茶店)。  
千と千尋に出てくる「カオナシ」に似たお面を見つけた。いったいどちらが先なのか。   
 この人は土産物屋でオカリナを売っている人だが、けっこう有名な人みたいで他のブログにも出ていた。なんか味があって、ついついカメラを向けてしまった。  
こういうお店が続いていて、観光客が多い。この時はたまたま人混みが途絶えて、お店も良く見えて写真を写すのが上手くいった。   
   

110716 スタンド・バイ・ミー(音楽)

 映画は確かに素晴らしかった。スチーブン・キングの原作に負うところが大きいが、やはり脚本の勝利だと思う。アカデミー賞では脚色賞を、ゴールデングローブ賞では作品と監督の二つにノミネートされた。
 そして、何よりも素晴らしいのは音楽である。映画と音楽が切り離せない代表的なものだし、もしも、主題化が「スタンド・バイ・ミー」でなかったらと考えても、どうしても想像できない。youtubeで検索するといろんな「スタンド・バイ・ミー」が出てくるが、やはりベン・E・キングが歌うのが最高だ。自分で作ったCD「My Best」の中身はいつも変更があるが、「スタンド・バイ・ミー」とイーグルスの「ホテル・カリフォルニア」は必ず入っている。
 久しぶりに「ビストロ・ボラーユ」で食事をする。帰りの車から電話で予約をする。カウンター席しかなかったが、ゆっくりとした時間を過ごす。
 
 熊本の甥が父親(私の上の兄貴)のお墓参りにきた。この7月が命日である。お寺に参った後必ず寄ってくる。第一声が「あっちこっちに行ってるねー」。ブログを見てくれているようだ。

お店 生ハムピザサラダ 骨付耶馬溪鳥のコンフィー
ガーリックトースト 花咲オムライス 募金箱