100128 ビオラと女の子

 やっとビオラの花が一輪だけ花を付けているのを見つける。1月に入って花芽があちこちで見られるようになってはいたが・・・やっと。

 一番初めに種を蒔いたのは8月の終わり。これまでだと問題なく芽が出てくるのに、今年はどうしたことかほとんど出てこない。暑さのせいだと勝手に思い込むことにする。9月の終わりになって第2回目の種まきをする。今度は1回目はいったい何だったんだろうと思えるほどに芽が出てしまった。

 この原稿は別府ビーコンプラザで行われた「協育」実践フォーラムの会場で書いている。上まで進んだところで休憩となる。1歳を越えたばかりかな、小さな女の子を抱いたお母さんが声をかけてくる。「先生、○○です!」。三光中学校に転勤した時に最初に受け持った学年の生徒である。とすれば、あれから25年は経っている。それでも私だと気がついて声をかけてくれる。抱いている娘に「あのね、お母さんの先生よ」という。こういうところが教師をやった者の醍醐味である。子どものほっぺに触れる。今も人差し指に残る感触がなんとも温かい。

 ビオラに花が咲いたよという報告が全く違う話になってしまいました。

100124 また観たい映画リスト

1月5日撮影

1月16日撮影

 この私のリストには往年の名画や文芸物はほとんど入っていない。昔よく観た、ほれ、あの「第三の男」で、アントン・カラスのあの曲が流れるだろう、などという話は苦手である。だけでなくつい映像的にも古臭いなあと感じてしまう方である。といっても、内心ではそういう話のできる人が羨ましくてならない。なんか娯楽的な面白さのみ追いかけているようで気が引けるのである。

 今手元にあるDVDで、繰り返し観ているものをいくつか挙げると、以下のようになる。
①ボーン三部作「アイデンティティー」「スプレマシー」「アルミメイタム」 ②ザ・シューター ③キングダム ④大統領の陰謀 ⑤小さな目撃者 ⑥アラビアのロレンス ⑦マディソン郡の橋 ⑧依頼人

 こうしてみると、だれもが名作と認めるものは「アラビアのロレンス」くらいだろう。ピーター・オトールのあのはにかんだような表情はなんともいえない男の色気みたいなものが感じられた。最も繰り返し見ているのはボーン三部作で、原作者はロバート・ラドラム。彼の膨大な作品群のなかでの最高傑作は「THE BOURNE IDENTTITY(暗殺者)」である。しかし、最高傑作とは認めるが、どうしてもくどく感じられて仕方ない。あれは肉食人種のこってり感である。日本人にはすこしもたれる。映画の方が圧倒的にスピード感があって、ボーンを演じるマット・デイモンにとっても彼の演技が最も生きた作品になっている。

 ザ・シューターの原作はスティーブン・ハンターの「Point of Impact(極大射程)」。こちらは映画も原作を十分生かしているとは思うが、やはり小説の方が面白い。とくに、主人公のストイックな暮らしと銃に対するこだわりが映画では時間的な制約から物足りない。小説にとって映画はダイジェスト版であるという見本である。

 同じものをどうして何度も観るのかとよく言われるが、どうしてでしょう。

100120 それは私じゃないよ!

ぶなの木 五龍岳

 何か適当な写真がないかといろいろと探したが見つからない。そこで、 困った時の「安曇野通信」である。冬の安曇野ほどこの季節にふさわしい場所はないだろう。といっても、送ってくる写真でしか知らない世界ではあるが・・・・。

 18日月曜日、私の勤務する公民館である説明会があった。始まるまでのわずかな時間ではあるが、3人の事務の先生が顔を見せてくれた。退職してからは学校には何の未練もない。もう十分だ。一切関わりたくないと、かっこつけてきたつもりだが、こうしていろんな場面で関わりのあった人が尋ねてきてくれるのはやはりうれしい。ましてや二人は下毛郡に帰ってきてからの長い付き合いであるし、年も近い。もう一人の方は10以上若いはずだが、新卒以来知っているのでやはり懐かしい。

 その先生が会うなり言う。自分が勤め始めた最初の研修会(ほんとは詳しく教えてくれたのだが忘れてしまった)で、会場の後ろでおしゃべりをしていたグループがいた。周りが迷惑そうにしていたら、「うるさい、黙れ!」と大きな声が飛んだ。怖い人がいるなと思ったら先生でした、と、なんか懐かしそうに言われてしまった。

 「静かで穏やか」で通っていた私のイメージにはちょっとそぐわないが、そういえばそんなこともあったなとつい納得してしまった。

100117 パッセンジャーズ


写真を挿入してみて、ちょっと不気味かなと思った。

 今年第1回目のブログに初めての方からコメントが届いた。私が三光中学校に転勤になった37歳の時に出会った若い先生である。一言で言えば教育に対して「真摯」な先生でした。今は母校の校長として奮闘しているとのこと。そのコメントの中にある「アバターの感想に、まったく小倉と大分の違いはあるけど同じ経験を1月3日にしたので笑ってしまいました」を読んで、自分自身の映画鑑賞の傾向について考えた(ちょっと強引か?)。

 今は映画よりも連続ドラマに嵌まっている。いろんなシリーズを観てきたが、現在は「ドクター・ハウス」と「ボーンズ」である。年をとったのか映画の長さに耐えられなくなった。けっこうシリーズ物も内容的にも映像的にも十分鑑賞に堪えられるようになってきたので、なおさらである。最近観た最悪の映画は「バンコック・デンジャラス」。主演がニコラス・ケイジというので期待していたのにもう最悪。

 逆に、また観たい映画のリストに入ったのが「パッセンジャーズ」である。静かに、しかし、何かが凝縮されるように物語が進行していく。そして、『彼女だけが知らない驚愕の真相(宣伝文句)』を知った彼女の絶望とその後に来る安らぎ。主人公のクレア・サマーズを演じる「アン・ハサウェイ」の気品あふれる美しさに圧倒されるが、もう一人、アーキン役の「デヴィド・モース」がなんともいえず渋みがあって好きだ。「16ブロック」ではブルース・ウィリスの敵役の悪徳刑事を演じたが、彼がいてブルースも存在感を増していたと考えるのは私だけか。

100114 樹氷

駐車場のすぐ上 駐車場から やまなみから硫黄山を

 シェ・タニの支配人(と思う)は、話好きの、声の素敵な人だった。「帰りはぜひ牧ノ戸で樹氷を見ていってください。昨日(8日)は特に素晴らしくて、朝早くからたくさんの写真愛好家が来ていましたよ」と。

 たしかに素晴らしかった。ひょっとしたらこの暖かさで昨日ほどではなかったかもしれないが、青空の中に浮かぶ樹氷のきらめきで十分である。寒さは大の苦手の私だが、車で行けて、少しくらいの寒風にさらされるのは問題ない。それにしても冷たい空気の中で、澄みわたった青空の中に浮かぶ白い木々を見るのがこれほどの感動を与えるものだったとは・・・。

100112 シェ・タニ

シェ・タニ瀬の本店 二つは多すぎた シェ・タニから見た久住山(?)

 連れ合いが「シェ・タニに行きたい」と言い出した。友だちからいただいたバームクーヘンが美味しかったからと。こういう頼みはできるだけ断らないようにしている。特に用事があるわけでなし、こうした変化もまたブログのネタになるからである。

 ナビにお店の電話番号を打ち込むと「ピンポイントのデータがありません」と出たが、ナビを信用して出発する。これが悪夢の始まりとも知らずに。ネットで調べた時には「やまなみハイウェイ」の道路沿いだったのに、ナビは山の中へ中へと連れて行く。とうとう山の中の集落で「目的地周辺です」と出て放りだされてしまう。唖然としてしまう。どう見たってケーキ屋のあるような場所ではない。近くの雑貨屋さんで道を尋ね、それにしたがって車を進めると、しまいには雪道に出てしまい、橋の上などでは滑ってしまう。

 思い切ってナビを切り、道路標識に従って進むと簡単にやまなみに出てお店も見つかる。「ナビの奴、役に立たん!」と腹を立てたが、今これを書きながら思いついた。計算の条件の一つで「距離優先」にしたため山道に入ってしまったのだと。「機械はマチガワナイ。マチガウのは人間である」を地でいった典型的な事例である。

 シェ・タニはほんとにやまなみの道路沿いだった。これならナビなんかに頼らない方が早く着けたのに・・・・。周囲には食材を扱うお店やスパなどが点在していた。バームクーヘンとスウイートポテトを買った後、コーヒーとケーキのセットを注文する。席からは久住の高原がパノラマのように見え、大きな窓から差し込む日差しが暖かい。

100108 山茶花

 この時期になると庭の中はほんとに寂しくなります。夏から秋にかけてあんなに色鮮やかだった植物たちも、すべてが色を落とし、葉が枯れて、静かに眠りについています。それでもマンサクの木の下では6月に種まきから始めた「さくら草」がそっと花芽を覗かせています。あと少しで可愛いピンクの花を開いてくれるでしょう。南側のテラスはビオラの苗が占領しています。種まきが遅くなったためまだ花芽は出ていません。

 12月には山茶花が満開でした。南側の木は大きくなりすぎたが、その分花も溢れんばかりに咲き誇っていました。たしかこの花はここに移ってきてから植えたものです。すぐ横にあった八朔の木は母親のために部屋を建て増した時に切ってしまった。時期になると近所の人がもらいに来るほど、大きな美味しい実をつけていたのだが・・・・。

 東側の隣家との境にはピンク色の花を咲かせる山茶花を数本植えた。築百年以上は経っていたその家も壊され、大分伸びた山茶花が吹きっさらしになって寒そうだ。上品な色の花で、高橋元吉の詩、山茶花にある「うすきときいろもさし」という一節を思い出した。朱鷺色とはどんな色?ひっそりとして、哀れで、悲しみをこめた淡い桃色と思うのは、いったん絶滅したトキのイメージからか。

 そろそろ「ろうばい」が咲く頃です。

100101 はじめまして

井筒屋新館前 映画館のポスター

 家を8時半に出る。やはり元旦。ほとんど車は走っていないし、歩く人の姿も見ない。小倉の街に入ってからやっとたくさんの車と人を見る。井筒屋が元旦から初売りを始めたのである。スーパーが始めた時も、なんで元日から、と驚いたが、とうとうデパートにも波及したわけである。新聞では今年の冬はボーナスも出なかったと報道していたが、ほんとの話なんだろうか。

 10時から開店というのでその前に着いたのに、すでに店の中はお客でごった返している。寒い中、3,000人からの買い物客が並んだので開店を早めたそうだ。しかし、福袋やバーゲンの会場以外はお客はいまいち。買う方は正直だしシビアだ。

 私は昼食をとってから連れ合いと別れ、リバーウォークへ「アバター」を観に行く。特に観たかったわけではないが、時間つぶしにはこれが一番だ。図書館の彼女が暮れに行って「よかったですよ!」というし、テレビでもさかんに宣伝していた。3Dというので期待したが、「うおー!」とのけぞったのは1回きり。眼鏡を付けなければならないのも意外とうるさい。内容もお約束どおりのもの。まあ、3時間近くあったので時間つぶしには十分だった。

 3時半に新館の「アフタヌーン・ティー」で落ち合ったが、連れ合いの機嫌はそうとういい。何年ぶりだろう、会うなり腕を組まれた。聞くと、目当ての服を期待通りの値段で買うことができたそうだ。ずっと興奮気味だったが、買い物でここまで幸せになれるのは女性の特権か。今日の私は、映画と生ジュースだけ。

今年もこんな風に始まりました。どうかたくさんの方に見てもらいたいし、たくさんのコメントが来ますように!