131229 イルミネーション紀行5(香嵐渓3)

  「三州足助屋敷」とあるからこの「足助」の由来はと調べてみたが、どうしても出てこない。あきらめてみたもののどうも気になって仕方がない。知ってる人、どうか教えてください。

  この建物は茅葺きの古民家のように見えるのだが、なんと新築されたものだそうだ。それにしてはこの屋根、見事にコケが生えていてその重みで押しつぶされそうに見える。その緑のコケに銀杏の黄色い落ち葉が降り積もり、そのコントラストが見事だ。周りが一面紅葉に囲まれているだけにそこだけ浮き出ているようで素晴らしい。

  Tさんほどには思い入れはなかったのだが、来てよかったと心から思える。心配した天気も良かったし、なにより紅葉が素晴らしかった。このあと、なばなの里で見た「見返りの花」に習って「見返りの紅葉」をもう一度アップしよう。

131226 イルミネーション紀行4(香嵐渓2)

  ここの紅葉の始まりは江戸時代、香積寺第11世三栄和尚に遡り、大正から昭和の初めにかけて地元民によって紅葉の大補植が行われ、今では約4,000本とも言われているそうだ。そうだろう。ここの木はみな見事なくらい大きい。Tさんもそれに盛んに感心していた。それに引き換え・・・・・・・と。石段のふもとに「上 香積寺 下 三州足助屋敷」という碑が建っている急な階段を上がっていくと山門が迎えてくれる。たいした山門ではないのだが、振り返ると暗い山門の中から輝く紅葉が見える。これだけでも名画を見ているようだ。

  かつて似た光景でこれ以上のものをたった一度だけ見たことがある。太宰府にある光明禅寺でのこと。本堂の障子越しに浮かび上がった紅葉の見事さだ。それから何度訪れても同じ光景を見ることは二度とない。

131223 イルミネーション紀行3(香嵐渓1)

  香嵐渓。ここは日本有数の紅葉スポットと言われているそうだが、ちらっと名前は聞いたことがあるかな?という程度。同行者のTさんはずっとどうしても行きたいと思ってきたという紅葉の名所だ。ここの名物は、もちろん紅葉だがもうひとつの代名詞が「渋滞」であるとネットに出ていた。この時季にはここには近寄りませんとも出ていたな。ガイドさんにも散々脅されたが、だれの行いがよかったのかほとんど引っかかりもせず到着できた。

  全山紅葉というほどのスケールではなかったが今まで観てきた中ではやはり第一位のスケールといえるだろう。紅葉は赤というより黄色が美しい。合間から見える巴川の流れとその川原の白い岩石が黄色と合わさってより効果的だ。とはいえ、色に艶が消え、ところどころに葉の落ちた木も目立つ。やはりもう一週間前が盛りだったようだ。

131220 イルミネーション紀行2

  福岡空港から中部国際空港へ。名古屋といえば名古屋空港しか知らない者にとって「中部国際空港」という言葉の響きは馴染めない。着いて驚いた。新しい。2005年に開港というからまだ8年しか経っていない。広い。飛行機の着いた場所から到着出口まで延々と歩く。動く歩道があるのだがその歩道が幾つにも途切れているので、降りる時と乗る時に身構えないと突っかかりそうになって年寄りには危険だ。

  ガイドさんに連れられてバスへ。最初の目的地「香嵐渓」へ出発。九州は午後から雨模様という予報だった。大阪も午後には雨のマーク。名古屋は大丈夫と出ていたがやはり心配になる。トイレ休憩で立ち寄った「刈谷ハイウェイオアシス」にはレストランは当たり前。観覧車に温泉施設、はたまた公園にはゴーカートの施設までそろっている。九州のパーキングエリアとはスケールが違う。

131217 イルミネーション紀行1

  始めの写真は「表参道」のイルミネーションである。もう4年も前になる。なんと時間の経つのの早いことか。下の娘というより孫に会いに東京へ出かけた。その時ついでに見た一場面である。

 2枚目は23年12月、「神戸ルミナリエ」のイルミネーション。この時は意識して出かけた。ものすごい人に驚き、その華麗さに感激した。それに味を占めて出かけたのが、3枚目、昨年の「ハウステンボスの光の王国」のイルミネーションだ。

 この時から次は「なばなの里」のイルミネーションと決めていた。2回とも一緒に出かけたTさんに声をかけると「待ってました!」という感じで賛同してくれた。一泊2日で、香嵐渓・恵那峡・なばなの里にお伊勢さんと盛りだくさんである。予定していた21日がいっぱいで、27日と下がったがなんとか紅葉にも間に合い、Tさんも喜んでくれた。

 今日からオランダ紀行を一時休んで「イルミネーション紀行」を連載します。10回は超えそうです。

131214 オランダ紀行16(「ファン・ゴッホ7)

「ピエタ」 数少ない宗教画 花をつけたアーモンドの枝
赤キャベツと玉ねぎのある風景 リンゴのある静物画

  ゴッホの絵を見ているといつの間にか彼の狂気に影響されるのか、肩が凝ってきます。「花をつけたアーモンドの枝」なんか見ているとほっとします。もう少し撮影した写真があるのですが、我ながら「もう充分!」という気分です。次回はいよいよ「国立美術館」です、といきたいのですが、前に紹介したように「なばなの里」を先にアップします。でないと時期を逸してしまいそうです。

131211 オランダ紀行15(ファン・ゴッホ6)

アルルのはね橋 サント=マリーの海の風景

  今日の4枚の風景画の中では「アルルのはね橋」が最もよく知られているのではないだろうか。少なくとも私の中ではそうだった。余談だが、この絵よりも明日行くクレラー=ミュラー美術館の「はね橋」の方が良かった。

カラスのいる麦畑 ラ・クロの収穫

  しかし、一番強く印象に残ったのは「カラスのいる麦畑」だった。最晩年の作。この絵の完成数週間後にピストル自殺を図っている。とてもじゃないがこの筆遣いはとうてい「麦畑」には見えない。私だったら「荒れ狂う生命の輝き」とでも言いたくなる。この強烈な輝きの上にはそれを押しつぶすように不吉な空が覆いかぶさっている。そして、一群のカラスが右の空へと飛び去っていく。やはり、カラス(死)でなければならなかったのだろうな。

131208 オランダ紀行14(ファン・ゴッホ5)

  ゴッホといえば何と言っても「ひまわり」が誰でも知っている彼の代表作のひとつだ。本数を変えてたくさんのひまわりを描いているという。「炎の人ゴッホ」という映画もあった。彼の生き方そのものを「炎」という言葉で表したのだとは思うが、このひまわりもイメージしていたのかな。

  ちょっと気になるのは左の作品「アイリス」だ。気品に満ち、生命力のあふれた表現の中に花びんの右にはしおれた花が描かれている。これが気になる。