130227 山陰の旅3(松江堀川めぐり2)

地ビール館(夜、ホテルの部屋で飲もうと買ってみたのだが、地ビールというやつ、当たり前のことだがくせがありすぎる。このくせがクセになるんだろうが)の横に遊覧船乗り場がある。松江城を囲む堀川を約50分かけてゆっくりと遊覧する。この時期、コタツが用意されて足を入れるとほかほかあたたかい。このコースには16もの橋が架かっており、その内4つの橋はそのままでは船の屋根に当たって通れないほどに低い。そのたびに屋根が下げられ、乗客は寝ころんでやり過ごす。出発前にはこの寝ころぶ練習をする。

今日は穏やかだが、昨日は大雨で堀の水位も上がり、通れない橋ができて一周コースにならなかったという。水辺には草花が多く、特にこの時期、石蕗(ツワブキ)の黄色い花が鮮やかだ。あちらこちらで木々が影を作り、水鳥が泳ぎ回る。時には亀が甲羅干しをしているし、びっくりしたのは木に登った亀を見つけた時だ。「ブタもおだてりゃ」という言葉があるが、このカメ、いったいどんなおだてられ方をされたんだろう。

130224 山陰の旅2(松江堀川めぐり1)

中国道を通って三次インターを降りて54号線を通り、目的地の松江に着いたのは15時だから6時間かかった。やはり遠いなあ。なのに今回出かけたのは、ひょっとしてこれから何度も言うかもしれないが、「足立美術館たっぷり4時間の観光」というキャッチコピーに引っかかったからである。
松江ではオプションとして「堀川めぐり」がついていた。できるだけこのオプションというやつには参加するようにしている。金はかかるかもしれないが、こういう企画があって、それなりにお客がいるということは、参加する価値が十分あるということである。また、一人であるいは二人で回ろうとしてもよっぽど行きたい所がはっきりしているか、二人が楽しい(そんな年でもない)のでなければ時間をうまく使えない。ましてや松江での時間はわずか1時間である。個人で満足できる所へ行ける時間ではない。これがツアーの実態である。

130222 寄り道2(ジョウビタキ)

庭の草取りをしていた連れ合いがわざわざやってきて自慢そうに言う。私が草を取っていると、すぐそばまで寄ってくるのよ。まるで、遊びに来ているみたいだわ、と。
先週(9日)、久しぶりに畑の草を取っていたら、同じように小鳥がやってきたことがあった。これまでに何度も同じことがあったが、やはり冬だった。2メートル近くにまで寄ってきて、私の草取りを観察している。カメラを向けてもまったく逃げようともしない。警戒心の薄い鳥だ。遊びに来たのではなさそうだ。おそらく私が掘り起こした後に出てくる虫を狙っているのだ。
連れ合いのいう鳥もやはり同じ鳥だった。ひょっとして先週私が見た鳥だったりして。

130220 寄り道1(アラカブ)

今晩のおかずは新鮮な「アラカブ」のお煮つけよ、という。食卓の上には見事なアラカブが鎮座している。連れ合いの生徒さんの旦那さんがこの寒さの中、米水津まで釣りに行ってきたという。今年初めての釣果をお裾分けしてくれたそうだ。なんといい人だろう。こういうところから友情は生まれると言ったのは「拓郎」だった。私のお皿のアラカブは全長26センチあった。26センチというより26センチもあったと言うべきだろう。これだけの大きさだと引き上げるのにずいぶん格闘しただろうな。その様子が目に浮かぶ。
以前は友達が年に数回、県南の海に連れて行ってくれていた。アジやイカを狙ったこともあったが、私はやはり「アラカブ=ホゴ」釣りが好きだった。引き込まれて何度も糸を切られたが、あの、グ・グっとくる当たりは何とも言えない感触だった。そういえば、最近、漁労長からのお誘いもなくなったな。

130217 山陰の旅1(出発)

8:40小倉駅北口に集合なのに8:00に着いてしまった。昨年のルミナリエの時に寄った駅構内のパン屋さんで朝食。早めにと15分前にKMLビル前に行ったら、駅のロータリーは観光バスであふれんばかり。その数、20台は超えている。今日(11月18日日曜日)が紅葉探訪のピークなのか。九年庵に、宮島に、国東半島に・・・・と。えっ、国東半島?そのバスだけでも3台並んでいた。大分県に住む人間としては紅葉で国東にツアーに参加という感覚にはなれないのだが、「仏の里」というキャッチフレーズは魅力的なんだろうな。そういえば、昔、県校長研修会の帰りに4人で二子寺に立ち寄ったことがあったなあ。もう少し地元に目を向けないといけないのかもしれない。
参加者41名。満員一歩手前。こうした時は必ず遅刻をする者がいる。案の定、定刻を過ぎても2名が遅れている。10分遅れで添乗員さんが見つけてくる。前の座席の奥さん、「こういう時には一言あるはずなのにねえ~}だって。女性の方が同性には厳しい。

さださん。申し訳ありません。あまり掲載したまま振り返らないので気がつきませんでした。どうかお使いください。こうした反応が返ってくるだけでうれしくなります。時々、見てくれている人がいるのだろうかと不安になります。ありがとうございます。

130213 韓国紅葉紀行19(ホットク)

馬耳山塔寺観光のあとは釜山へ。ロッテホテルでのカジノ体験(全くやる気なし。すぐに出る)と免税店でのショッピング。今回は友達がいないので私が付き合う。向こうからやってくる男性が笑いかける。同じツアーの人。「同じですね」という表情。

そのあとは定番の龍頭山公園と国際市場へ。ここは春のブログで散々書いたので今回はパス。一つだけ。国際市場で「ホットク」を食べた。ガイドさん一押しの食べ物。表はサクサクしているのに中はモチモチ。ほかの屋台はガラガラなのにここには行列ができている。びっくりしたのは代金がセルフサービスになっていることだ。お客が現金を箱に入れ、おつりは見ての容器から自分で取り出している。たしかにこれの方が衛生的だし、作ることに専念できて時間も節約できる。なんと合理的なやり方であることか!
紙コップに入れてくれたので汚れなくてすむ。寒くなった夕闇の中で食べる「ホットク」は、このあとの夕食の「海鮮なべ」よりも美味しかった。

19回にもわたる「韓国紅葉紀行」、お付き合いくださりまことにありがとうございます。ちょっと長すぎたよとの声もちらほら。次回からは、山陰の旅が始まります。

130209 韓国紅葉紀行18(感謝)

ガイドさんはおそらく40は超えている。すごく日本語が上手で、時々韓国人特有の発音で改めて現地のガイドさんだということを気づかせてくれる。最初に添乗員さんが紹介する時にガイドさんのことを「やわらかい方」と言った。はじめてそんな表現を聞いたし、ガイドさんもはじめてそういうことをいわれたと言っていた。ところが、時間が経つにつれてぴったりの表現だと思うようになった。「やわらかなガイド=伊(ユン)さん」。
韓屋村では、お客さんを寒い中歩かせたくないからここまで入ってきて、と連絡している。会社で一番やさしい運転手さんだから無理を言えるのだと。狭い急な坂を下りてくるバスに乗り込みながら、ツアー客、拍手!ホテルについてわずかだが感謝をこめてほかの人に分からないようにチップを渡す。
馬耳山から釜山に行く途中、バスが急に止まる。ガイドさん、「びっくりしたでしょう。バスが急に止まったから。運転手さんがみなさんに聴いてもらいたくてサービスエリアでCDを買ったので今かけているところなんです」。乗客、拍手!どんなにやさしい運転手さんだって、ふつうここまでやる人なんているはずがない。おそらくあのチップをどう使おうか彼は考えたのだと思う。受け取る時も妙に固辞することもなく気持ちよく受け取ってくれた。そして、これが彼なりの感謝の気持ちだと分かった。こちらの方がずいぶん得をしたような気持ちになった。

130206 韓国紅葉紀行(馬耳山塔寺)

山の中に入っていくと右手に一つのとがった山が見えてきて、それがやがて二つ並んだ姿になる。その姿から「馬耳山」と呼ぶ。どう見ても馬の耳には見えないわ、という人もいるが、位置によってはそう見えるかもしれないし、昔の人の想像力はすごいなと思ってしまう。

その山のふもとに「馬耳山塔寺」と呼ばれるお寺がある。境内には石を積み上げて造られた塔が80基残っている。もともとは108基だったそうだが、やはり煩悩の数ということか。接着剤も使わずただ積み上げただけにもかかわらず、どんなに強い風が吹いても倒れることがない。それは馬耳山に存在する「気」のせいだと考えられ、それでここを「霊山」と呼んでいる、とはガイドさん。

小雨の中を二人で一番上まで上ったが、下から見上げても、上から見下ろしても石の塔によってここは一種独特の雰囲気を醸し出している。連れ合いが、今度の旅で一番感銘を受けたのがこの雰囲気だ。