111130 臼杵1(メール便)

     

 フランス紀行は一時中断します。27日、臼杵へ紅葉狩りに出かけたのでそちらを優先します。フランス紀行はまだ10回ほどが残っていますので、また後日。そろそろ飽きてきたって?まあそう言わずに付き合ってください。

 このメール便、今日届いたんだよね?と確認する。中に入っている「観光資料送付のご案内」の文書には「11月14日」の日付が打ってある。電話で資料を請求したのは10日過ぎだったか?白馬渓の紅葉を見たいのでついでに臼杵の観光資料を送ってくださいと電話した。担当の女性の方は「23日にはもみじ祭りがあり、甘酒の接待もあるのでぜひお越しください」とこうした電話自体をすごく喜んでくれ、直ぐに送りますと言ってくれた。
 退職する年だったか、県の指導主事に来てもらったことがある。その接待で食事に出た時、耶馬溪の紅葉の話から臼杵出身の彼に「臼杵には隠れたモミジの名所、白馬渓があります。ぜひ訪れてください」と言われたことがあり、それがずっと心に残っていた。今回、佐藤さんとの紅葉狩りの目的地としてここを選んだ。ところが23日は雨になり27日の日曜日に変更したのだが、資料が届いたのは前日の26日である。延ばしたから前日になったが、そうでなければ出かけた後に届いたということだ。
 中には丁寧なご案内の文書とたくさんの資料が入っている。しかし、繰り返すが届いたのは26日。「白馬渓もみじ祭り」の文書にある「日時 平成23年11月23日」の文字がちょっと寂しい。ご案内の文書の日付が「11月14日」であるだけになおさらである。佐藤さんとの話の中で、メール便は遅れることが多いんですよね、となったが、電話口での女性の明るい対応がうれしかっただけに少し残念な気分である。 

111127 フランス紀行23(モネの庭1)

 モネは43歳の時、ジヴェルニーに移り、代表作となる「睡蓮」の連作のために自ら庭を造り、手入れに没頭したという。モネ自身も人から「あなたの最高傑作は?」と聞かれた時、「この庭だ」と答えたそうだ。

 庭はふたつの部分に分かれている。まず出会うのは水の庭。深く垂れた柳が水面(みなも)に影を映している。小舟に池の手入れをしている人が乗っていて、それも絵になる。小さな太鼓橋が有名だが緑色というのも面白い。この橋は200点以上連作された「睡蓮」の中でも初期の作品の中に描かれている。晩年は視力が落ち、それからの絵には睡蓮のみが描かれるようになったそうだ。
 あれ!すいれんがつぼみをつけている。花の時期はたしか6月のはずだが・・・・・・ 

111124 若い人

   

 家をあたっている。築30年もなるとどこかここか不具合が起きてくる。ちょうど人間のようだねと言われたが、まるで自分のことを言われているようで、おまけにそれが当たっているいるだけにショックがある。
 連れ合いは2階の壁をやり替えたいと呪文のように言い続けていた。ところが、いつからか私の部屋の床までたわんでくるようになった。何が原因か分からないのが不安だったので思い切って床と壁のリホームをすることにした。結果的には大仕事になるような不具合ではなかったので一安心だが・・・・・。
 工事は真向かいに住んでいる大工さんにお願いしたが、いつも息子さんが一緒である。なんともうらやましい話ではある。小さい時から知っているが、ずいぶん大人になって(失礼!)頼もしい。なにより話ができるのがいい。なかなか話のできる人は少ないのに彼のように若い人となるとほとんど話す機会もないし、第一話が合わない。今日はずいぶん合わせてくれているようでそれもうれしい。そういえば、昨年の5月、甥の子どもの高校生と楽しい時間を持つことができたのを思い出した。話の合う若い人と話す時、決まって私の方が饒舌になっているのが気恥ずかしくもありうれしくもある。 

111123 フランス紀行22(セーヌ川クルーズ)

 セーヌ川クルーズ。オプショナルツアーで別料金。ちょっと高い気もしたがやはり参加してよかった。同行者の奥さんが、おそらく二度と来ないんだから行きましょうよと強く誘ってくれたので思い切れた。
 まだ明るいうちに乗船したが、すぐに夕暮れから夜へと、パリの二つの顔を見ることができた。もうパリは肌寒くなっていたが、岸辺には恋人たちが寄り添ってここにこんな風景がと願ってた通りのものを見ることができたし、周りの景色が闇に包まれていく時間の流れ。川面に揺れる光たち。船首に立って肌寒い夜風をまともに受ける。全てがウキウキした気分にさせ、ワクワクとした高揚感に包まれる。
 「オー!」という異様な歓声が起こる。左手を見るとライトアップされたエッフェル塔(それだけ十分に美しいのに)に青い光が点滅している。「定時になると光が点滅します。それはそれは見事ですよ」とガイドさんが言っていたが、まさに「見事」の一言に尽きる。 

111120 フランス紀行21(ルーブル美術館2)

サモトラケのニケ ミロのビーナス

 彫刻でルーブルの至宝と呼ばれているのは「ミロのビーナス」と「サモトラケのニケ」である。ミロのビーナスの方が圧倒的に知られているし、ルーブルでの人気も当然ながらこちらの方が勝っている。しかし、私がどうしても見たかったのはニケの方である。
 ニケは階段の踊り場に展示されている。当然私たちは彼女を見上げることになる。圧倒的な迫力で迫ってくるその姿に一瞬息が止まりそうになった。豊かな胸に下半身。そして、前かがみになって翼を広げるダイナミックな姿。今まさに飛び立とうと総身に風をはらんで立つ優美な姿。それが女性(勝利の女神ニケ)であること。そして、その一部(頭部)が欠けていることでかえって普遍的な存在になったといえる。この角度から見る彼女が最も美しく見えるがどうだろう。

 私もびっくりしました。これまでほとんどの美術館・博物館で写真撮影は断られてきました。だからそういう場所では写真撮影が許されるなんてありえないという考えが刷り込まれていました。最近ある美術館で監視の人がいなくて禁止の文字も見えなかったので恐るおそる写真を撮りました。今でもよかったのかと不安になります。それがルーブルでは何も言われません(フラッシュはだめだそうですが)し、誰もが当然のごとくカメラを向けています。日本でもどうにかならないモンだろうか。 

111117 フランス紀行20(ルーブル美術館1)

まず目につくのがダン・ブラウンの小説「ダ・ビンチ・コード」とその映画化であまりにも有名になったピラミッド。美術館の入り口「ナポレオンの中庭」と呼ばれるところにある。今ではモナ・リザ、ミロのビーナスに次いで、第3位の人気スポットになったそうだ。1993年、できた当時は相当 不評だったとか。  
 モナ・リザの前は一番の観客で、これだけの観客に何十年となく見つめられたらあの「微笑み」もいつまで続くだろうかといらぬ心配をしてしまう。「しようがないわね」とあの微笑みが苦笑しているように見えて仕方がない。
これだけの人ごみ(今気づいたのだが「ごみ」とは失礼だ)も阿修羅展の時の人ごみ(やはりつい「ごみ」と言っしまう)には負ける。あの経験をしていたら少々のことでは驚かない。ゆっくりと前に出て行く。そして撮った写真がこれ。
 
グランド・オダリスク。同時代の批評家からは「この女の脊椎骨の数は普通の人間より3本多い」と揶揄された、などとガイドは知ったかぶりをして言う。そう言われてみればたしかに妙に長く見える。しかし、だからと言って彼女の美しさ、妖艶さが少しでも減るもんではない。批評家もガイドもそれこそいらぬおせっかい。   
   
   
民衆を導く自由の女神
美術の教科書の定番だった 
ナポレオン一世の戴冠式
実際はもっと大きな絵だが、ナポレオンをメインに 

111114 フランス紀行19(エッフェル塔)

     
     

 本日の市内観光はルーブル美術館を除いて車窓観光と計画にはあった。そうだろうな。2日間ともなにもかもゆっくりと見て回るなんて土台無理な話と分かっていてもほとんどバスからとは・・・・・・・。コンコルド広場を中心に見学して回ったが、聞いた時には分かっていた説明もバスの動きとともに頭の中を素通りしてしまった。それでもエッフェル塔だけは真正面に塔を望めるスポットで写真をゆっくりと撮るだけの時間はとってくれた。「Merci!」
 ここはシャイヨー宮のトロカデロ広場で、ここからのエッフェル塔は絶景でどの観光パンフレットにも載っている場所である。エッフェル塔=高さでは東京タワーに少し負けるが、姿はこちらの方が断然いいと個人的には思う。色も落ち着いているし、下半身がどっしりとして安定感がある。まるでフランス女性(失礼!)のようなスタイルだ。何より周囲に高い建物がないのでエッフェル塔だけがあますところなくその存在感を誇示している。足の間から遠くにはエコール・ミリテール(旧陸軍士官学校)が見える。この景色にマッチしている。

 写真の順番が狂ってしまった。たてや横やサイズの違いなどで始めに考えていた順序で挿入してみるとあっちこっちに飛んでしまった。そこで、サイズと形でまとめてみると上手く並んだ。昔、ワードで学校だよりを作っていた時に写真を挿入すると文字が飛んで回って拾い集めるのに苦労したことがあった。それを思い出した。
①ノートルダム寺院 ②広場の噴水 ③遠くに凱旋門を望むシャンゼリゼ通りだと思う ④この建物はどうしても思い出せない ⑤エッフェル塔 ②足の間にエコール・ミリテール ⑦オベリスク ⑧凱旋門 ⑨同行三人 ピース! 

111112 フランス紀行18(自由の女神)

ミラボー橋 橋にかかる彫刻が目立つ 自由の女神像 真中に小さく サラダ 濃い赤がビート

12:30、パリに入る。セーヌ川に架かるミラボー橋が迎えてくれる。セーヌ川にはたくさんの橋が架かり、雰囲気のある橋も多い。その橋をめぐるツアーもあると聞く。たしかこのミラボー橋を題材にしたシャンソンがあったのを記憶しているが何と言ったっけ。その先にはパリでは珍しい高層ビル群を背景に本家「自由の女神」像が見える。パリの街には高層ビルは似合わないでしょう、と思うのだが、そうも言っていられない時代になったのか。アメリカ独立100周年の記念にフランスから贈られたニューヨークにある自由の女神のほうが有名だが、本家の像はこじんまりとしている。それにしてもこの女神像、あちらこちらで見かけるが、たしか宇佐にある10号線沿いの中古車センターにもこのレプリカがで~んと飾られている。人気者だ。
13:00、昼食。サラダに入っていた赤カブ(ビート)が酸味が効いて美味しい。