110805 台湾紀行20(ガイドさん2)

別れる「許」さん 出  国

 『なぜ、台湾人は日本人を嫌いじゃないのか』というすごいテーマを二人の日本人を取り上げて教えてくれた。その一人は「鳥居信平(とりいのぶへい)」。80年も前、台湾の最南端・屏東県で、伏流水を生かした独創的な地下ダムを造る。その工法は風景や生態系を壊さず環境に配慮したもので、いまでも地域住民に恩恵を与えている。
 もうひとり、「八田與一(はったよいち)」。当時アジア最大といわれた烏山頭ダムと1万6千キロにもおよぶ灌漑用水路を、10年の年月をかけて建設する。そのおかげでサトウキビすら育たなかった嘉南平野は台湾最大の穀倉地帯に変わる。今でも「嘉南大圳(かなんたいしゅう)の父」として畏敬の念をもって慕われている。
 ふたりとも台湾のために生涯をささげ、二人とも「私」ではなく「公」のために生きた日本人である。そして、日本ではほとんど忘れられた存在でありながら、二人とも台湾の学校の副教材に取り上げられて、今も慕われているという。「台湾 鳥居信平あるいは八田與一」で検索するとたくさん出てくる。
 この話をしてくれた後、許さんは「台湾人は日本人に感謝していますよ」という。こうした日本人がいたことを知り、そのことを教えてくれた許さんに出会い、『感謝』ということばを聞けたことが、今回の台湾紀行の最大の成果なのかもしれない。 

110802 台湾紀行19(ガイドさん)

名前を「」さんという。だから、皆さんが迷惑をかけてもすべて「」しますと。4日間私たち1号車のガイドを勤めてくれた女性である。年はいくつだろう。厚かましい私だが、さすがに女性には年は聞けない。日本語は独自に習ったというが、仕事(生きる)ためとはいえ見事なものだ。
単にガイドをするだけではない。歴史・政治・文化・・・・・に自分なりの意見を持って話してくれる。けっこうきついユーモアも持っているし、素敵な話(紀行4)も教えてくれた。中国人(大陸)に対する厳しい目もさらりと話してくれた。
 

その1.レストランのトイレで中国人の女性と目が合った。彼女は和式を使い、ドアを開け、こちらを見ていた。にらみ合ったきり何も言えなかったそうだ。
その2.中国人は何でも食べる。ただし、次の3つは食べません。空のもので「飛行機」、これは食べません。陸に棲むものの中で「机」、水に棲むものの中で「潜水艦」、これらは食べません。
その3.中国人はどこにいても大声でしゃべります。どこでも淡を吐きます。順番は無視します。そういう環境で生きてきたのだから、直りません。だから彼らに遠慮をしてはいけませんよ。

 

 

110801 安曇野通信(チングルマ)

宝剣岳 シナノキンバイ
   
ハクサンイチゲとチングルマ  チングルマの実 

 28日には「明日掲載します」と書いたのに守れませんでした。その日に東京の下の娘が孫を連れて旦那と帰ってきました。3歳で一番可愛い盛りです。30日には香港の娘も帰ってきて現在我が家はシッチャカメッチャカな状態です。今、娘二人は出かけ、上の娘の孫(6年生)が3歳の子を弟のように可愛がってくれて仲良く遊んでいます。やっと、ゆっくりとパソコンに向かえています。
 『7時より登山開始。木曽駒が岳・宝剣岳を回って13時30分千畳敷カール駅に』とある。送られてきた写真の中の花の名前「チングルマ」が、正直変な名前だと気になった。ネットのWikipediaには「実の形から子供の風車(かざくるま)に見えたことから稚児車(ちごくるま)から転じて付けられた」とある。関連画像に実の写真が掲載されていたのでコピーしたが、なんとも爽やかな姿をしている。3年前に送ってもらった「志賀高原の風に揺れるワタスゲ」に似て軽やかである。

   
   

110730 台湾紀行18(忠烈祠)

 

     

 故宮を後に、最後の見学地・忠烈祠に向かう。やはり高尾の忠烈祠よりも大きい。白を基調として緑の瓦が涼やかな大門をくぐると、目の前には真っ白な石畳の広場がまぶしい。その先には赤い柱とオレンジ色の屋根の豪華絢爛な大殿が立つ。この華やかさは日本の寺院とは対照的だが、やはり同じように、いやそれ以上に荘厳な空気が漂っている。

     
     

 さて、衛兵交代だが、今回は青い制服ということは空軍の兵士ということになる。白は海軍、緑は陸軍と、三軍交代で守っているそうだ。まず、大門で交代があり、それから大殿まで行進する。大殿の衛兵と交代して戻ってくるのだが、一糸乱れぬ行進には思わず見とれてしまう。普段にぎやかな中国の観光客もここでは静かだ。左手を前にビシッと挙げる動作が印象的で、高く挙げた軍靴を踏みしめるたびにガチャン、ガチャンと響く音がかえってあたりの静けさを強調している。

    

 こうした機敏な動きと瞬き一つしないストイックさと荘厳な景色の中で繰り広げられる様式美というものは、なぜか見るものを惹きつけてしまう。

 
     

110728 安曇野通信

     

安曇野通信です。またまた素敵な写真を送ってくれました。場所は「霧が峰高原」。花はオレンジが「レンゲツツジ」、白が「コバイケイソウ」だそうです。素敵な暑中見舞いなので、一人占めはもったいない。みなさんにおすそ分けです。このあと、木曽駒が岳の方に回ったという連絡と一緒に写真が届きました。明日掲載します。

110727 台湾紀行17(故宮博物院2)

翠玉白菜
高さ18.7cm、幅9.1cm、厚さ5.0cmの小さなものだが、故宮博物院で最も人気のある展示品だという。白菜の白い部分と葉の緑色が天然の色で巧みに表現されている。葉にはコオロギ(とガイドさんは言ったが、実際はキリギリスらしい)が彫刻され、その上にはバッタもいるというので必死で探したが見つけることはできなかった。
 
肉形石
通称「豚の角煮」。まるで本物。いや本物以上か!ほんとに美味しそうだった。皮の表面には毛穴まで掘り込まれているなんて、リアルすぎる。
 
彫橄櫝核舟
オリーブの種を使って、一そうの小舟を作り上げている。船上には8人が乗っており、人物の動きや表情はそれぞれ異なっている(いったいどうやって彫ってるの!?)。驚くべきは船底に文字が300あまり彫り込まれているということである。高さ1.6cm、長さ3.4cmの小さな種に、なんて数字でいうより「小指の爪の大きさ」と言った方がわかりやすいか。まさに神業!
 
象牙鏤彫提食盆
圧巻はこれ。気品ある美しさとその精緻さにただただ見とれてしまった。
 

110724 台湾紀行16(故宮博物院)

   
   

 中華民国が共産党との内戦に破れ、台湾に撤退する時に中国本土から持ち出した美術品は60万点を越えるという。そのため世界四大博物館のひとつに数えられている。3ヶ月に1回の割合で展示品の入れ替えがあるというが、全てを見るためにはいったいどれだけの年月がかかるのだろう。
 展示品はもちろん撮影禁止。そのカードを持った係員がどの部屋にも立っている。見学が終わっての残り時間を利用して、せめて来た証拠にと建物の写真を撮る。

 

110721 台湾紀行15(士林夜市)

 スクーターのところで「猥雑」ということばを使ったが、今夜出かけた士林の夜市の活気さは「わいざつ」ということばを超えたところにある。ホテルの外で夕食(四川料理)をとり、希望者だけのオプションツアー(スケジュール表には5000円とあったが、ガイドさんは2000円だという)に出かける。もう一つあって、台北一のビルの展望台から夜景を眺めるというのだが、その土地を知るならやはり夜市の方でしょう。女性たちは夜景を希望したが多数決で夜市となる。
 買い物客・観光客・私たちのような冷やかし客まで、すごい数だ。今は9時過ぎ。あと2時間もしたら歩くのも困難ほどになるらしい。店のけばけばしさ。売り子の呼び込みの声の大きさ(何かの動物が啼き散らしているように聞こえる)。道を埋め尽くす人々の動きが地響きのように聞こえる。
 路面に品物を並べ始めたと思ったらあっという間に消える。すると、少し時間を置いて警察官の姿が見えてくる。いったい、どこで、だれが、見張っているのだろう。おそらく警察官も知ってはいるのだろうが、知らん顔をして通り過ぎる。すると、魔法でも見るようにまた品物が路面に湧き出てくる。
 誰かが言った。ここは毎晩お祭り状態の街だ、と。