120607 韓国桜紀行14(南川ビーチアパートの桜)

 

 今回の旅の最後の桜の名所が「南川ビーチアパート」の桜並木通り。免税店では雨が降っていたのに、同じ市内でも近づくにつれて雨は上がる。誰かが言う。「なんて私たち、運がいいのかしら。降りたら止むもんね!」。
 ここは釜山でも高級住宅地になるそうだが、約300mの通りの両側に桜並木が続く。先ほどまでの雨の後、歩道沿いに停められた車に花びらがびっしりとへばりついている。あと、洗うのが大変だぞ! これらの車は完全に一車線をふさいでいるので日本の感覚でいうと完全にアウトなんだが、こちらでは違法ではないという。
 そうそう、桜だった。とにかく美しい。特別の場所ではなく生活の中にあるというのがなんともうらやましい。 

120605 韓国桜紀行13(免税店)

 3日目はパラダイスホテルの免税店から一日が始まる。女性たちはこうした時の時間が余って困るなんてことは全くない。昨日までの疲れはどこへやら、生き生きとしてエネルギッシュである。それにひきかえ男性陣は何をしていいのか、ただ奥さんの後について回るか、いすに座ってひたすら待つか。私の場合は椅子もないので単独行動をとろうとあえて無謀な試みをしてみた。
 男性服のブランドだと聞いたことのある「ゼニア」というお店を見つけたので入ってみようとしたら、さっと(いったいどこに隠れていたのか)店員(何か特別の言い方があるのかもしれないが)が寄ってくる。慌てて飛び出す。向こうも仕事だろうが、こっちとしてはきれいで、ちょっと気取った女性が獲物を狙うように近づいてくるだけで怖くなって逃げ出してしまう。
 仕方なしに免税店を出て裏のビーチに行ってみる。とてもきれいなビーチですよとガイドさんが言ったが、あいにくの雨で煙ってしまい、遠くがほとんど見えない。そういえば予報にしたがって用意した傘を差したのはこの時だけだった。

120604 グミ

 今年も生垣の中から グミの赤い実が覗いている。だけでなしに、採(盗)るものが誰もいないので熟れた実が地べたに落ちている。散歩に出る時にひとつ採って口に含んでみる。たしかに今の子どもたちの口には合わないだろう。酸っぱくて、口の中に妙な後味が残る。なんかざらざらとしたものである。それなのに小さい頃、口いっぱいにほおばって食べた思い出がある。こんなものでもご馳走だった。
 あそこの家には柿がある。こっちにはびわがある。あそこの石桃は硬いけど美味しいぞ。中の「モーおっさんは見つかると怖いから夜に行こう」などと、今頃から秋までは町内のあっちこっちの生り物を食べて回った。スイカを盗りに新〇の浜まで遠征(町内を出ることを遠征なんて大げさに言ったものだ)した時にはそれなりのスリルを味わったものだ。
 今はこんなことをやったら大変なことになるだろう。というより今の子どもには絶対に思いつかないことだと思う。

120603 韓国桜紀行12(鎮海の軍港祭)

 鎮海(チネ)は海軍基地の街。人口17万の70%が軍人とその家族、そして、基地に関係した仕事に従事している人たちだそうだ。桜も多い。特定の場所にだけ咲いているのではなく、街全体が桜で覆い尽くされ、その数は34万本とも言われている。
 解放(昭和20年)後、すべての桜が日本を思い出させるものとして切り倒されたそうだが、ここに多かった桜の品種「王桜(ワンポッコナム)」の原産地が済州島であることが判明したことと、朴正熙大統領が植樹を指示したことも追い風になって、現在のような「桜の都」になったそうだ。
 桜の季節には「軍港祭」が開催され、国の内外から200万人以上の人が訪れる韓国最大の桜祭になっている。この時には広大な海軍基地も市民に開放されて、多くの人が基地内で行われる様々なイベントを楽しみ、桜を鑑賞する。時間のない私たちは残念ながら移動するバスの中からしか見ることができない。ゆっくり観たかったなあ。 

120601 韓国桜紀行11(余佐川ロマンス橋の桜)

   
   

 2002年に放送されたドラマ「ロマンス」のロケ地になったことから名付けられた橋の名前だそうだが、そういういわれがなくても十分美しい。川の両脇には菜の花が咲いている。桜のピンクと水の流れと菜の花。あふれる観光客。菜の花は今一だったが、桜はすでに散り始めている。本当に美しい時に訪れることができた。その三つが一度に見える橋の上では写真を撮る人が多くて、上品にしていてはなかなか順番が回ってこない。川に下りて下から見上げる桜も素晴らしい。

   

 小さな男の子が地面に降り積もった花びらを集めては投げ上げている。夢中でシャッターを切ったが、「幸せな気持ち」になれた一瞬だった。 

120530 韓国桜紀行10(安眠峠の桜)

 慶和駅から安民峠へ。バスは途中で停まり、少し歩いて登る。アスファルトの代わりに板を敷き詰めた歩道なので足に優しい。登り始めて「すごーい!」という声に振り返ると道の両側の木から枝が伸びて、この時期見事な桜の花のトンネルができている。こんな光景なら声も出ろう。いや、ここはやはり「ため息」の方が似合うというもの。
 桜の古木のコブから新芽が出て、一丁前に花を付けている。こぼれんばかりの花もいいが、こうした小さな命にも感動する。
 小さな展望台までくると、眼下に鎮海(チネ)の街と海が一望できるのだが、この日はあいにく少しもやっていてはっきりとしない。

120529 八重のドクダミ

 4月から賑やかだった庭も一息ついて静かになったと思ったら、あっという間に白い花で覆われてしまった。安曇野に行ってしまった友から置き土産(形見かな)としてもらった八重のドクダミが一気に花開いたのである。三光の友だちが、ドクダミは増えすぎて始末に終えなくなるぞ、と脅していたが、植えた場所以外のところにもその勢力を伸ばしていまやあちこちでわが世の春を謳歌している。
 昔ながらのドクダミ(十薬)も好きなのだが、八重の花には負ける。その白さが際立つのと何の色を移したのか、花びらの先になんともいえない朱色(あかいろ)が映し出されるとその白さがいよいよ透明感を増してくる。あとは雨に濡れたドクダミが見られたら・・・・・・・。 

120528 韓国桜紀行9(慶和駅の桜)

 この駅は旅客業務をやっていないのだが、毎年桜の時期には多くの観光客が訪れるため、2009年から軍港祭の時だけ臨時に運行を再開するようになったそうだ。そして、ここは映画「天国までの60日」やドラマ「春のワルツ」のロケ地だそうだが、残念ながらどちらも観ていない。だが、女性たちはちょっと興奮気味である。桜だけでも素晴らしいのに、ここには線路があって一日2往復だけだけど列車が通る。おまけにドラマの舞台となれば興奮するのも無理ないか。桜の散る時に列車が通り過ぎると桜が吹雪のように舞う、とはガイドさん。観てみたいもんだ。
 若い女の子が二人、線路の上に乗って、手を伸ばして握り合っている。ひょっとしてそんな場面がドラマの中にあったのかな。