100304 メタセの森とドール

 

 青い林檎に行く途中、10号線を築城基地から左に入る。「ここ知ってます。大好きなところです。九州ではあまり見かけない、ちょっと北海道に似ていませんか?」。まさか彼からそんな返事が返ってくるとは思わなかった。私もここを見つけた時、同じようなことを感じた。なだらかな丘にメタセコイアの森が広がっている。こちらを通る時にはできるだけ左に入り込み、車を停めて森の中をぶらぶらしてきた。しかし、ここを通っても関心を持つ人は少なかったし、ましてや佐藤さんのように「ここが好きだ」と言葉にした人は皆無である。それだけにそういう人がいたということに、自分と同じ感性を持つ人が身近にいたということに感激した。

 今日(3日)も28日に引き続きこの道を通る。行橋市にある「ギャラリーぶんかとう」で行われている「2010 創作和人形展」を見に行くためである。青いりんごでこの人形展のPOST CARDをいただいた。佐藤さんが「そのギャラリーのホームページを作ったのは私です」と言った時には、つながりの玄妙さを感じて何か不思議な思いがした。

 こじんまりとしたギャラリーにたくさんの人形たちが展示されている。その人形を見た時に浮かんだことばは「言霊(ことだま)」。言葉に力があるという。同じようにこの人形たちにも力がこもっているように感じられた。おひな様を見た時の「かわいい」とは明らかに違っている。ある人形を見た人が「ブキミ!」と声を上げたが、心に深く入り込んでくるなにかがあったのだろう。その思いをどう表現していいのか、人形の佇まいをどう表現していいのか・・・・。ポストカードの写真を掲載することを了解していただいたので、どうかそれで感じてください。

 展示会  3月7日(日)まで  行橋市西泉7丁目16-21(平成筑豊鉄道美夜古駅踏切り前)
 0930-23-5653  http://www.bunkatou.com/
 

100303 一番いい!

身振り手振り 表情豊か みんなの楽しそうな顔

 2月の文化の森大学(公民館主催の成人学級)の講座は、毎年講師を招聘しての健康体操が恒例になっている。ますます高齢化が進む受講生にふさわしい内容だし、身体を動かすことの少なくなったこの時期にうってつけの講座である。

 今年の講師は健康運動士の高松恭子さん。昨年ほかの公民館で好評だったということを聞き、年間の計画を立てる運営委員会の席で私も積極的にこの方を押した。期待に違わず内容的にも人柄からも皆さんの賞賛を受け、私も鼻が高かった。あるお年より(この方は私が42年前、臨時で勤めていた中学校にいた家庭科の先生で、今でも私をかわいがってくれる。といっても私も64歳になっているので少し面映いのであるが。研修旅行などに出かけると、健三先生、いらっしゃい!と声をかけてくれ、お茶をくれたり、飴玉を握らせてくれたりする。この頃足が少し不自由になってきたが、いつまでも元気でいてもらいたいものである)の方が、「今までで一番いい!」と大きな声で言ったのでみんな笑い出したが、この言葉がこの日の全てを語っていると思う。

 内容を一言でいえば、「手のひら健康体操」。全ての神経は手のひらに通じているので、指を動かし、関節をやわらかくもみほぐすことで、身体全体が滑らかに動くようになるというのである。図で説明してくれ、実際に動かし、受講生同士で組んで指をもんでいく。私はこの頃股関節が痛んで胡坐を組めなくなり、また、昔から身体が硬かったので、今日の話は興味津々だった。

 いつもその場限りの私が、先生の言った風呂の湯の中での太股の筋肉を百回ずつ内側に寄せることを欠かさず続けている。 

100302 青い林檎・2

 オーナー(この言葉は彼女にはふさわしくない。何かいい表現はないかと佐藤さんと協議(?)したが思いつかなかったのでこのままで通す)にいただいた「素敵なプレゼント」とは、このお店で展示している創作人形のコレクションの写真を撮ることを許してくれたことである。この時期になるとオーナーが永年に渡って収集した作品を公開してくれる。著名な作家の一点ものの人形であるという。今日は私のブログの管理をしてくれている佐藤さんを慰労することが目的だったのだが、またあの人形たちに会いたいというのも目的の隠れた主役であった。

 電話でお願いした時には、料理を写真に撮るのはいいですよ。でも、人形はだめですということだった。ブログに載せるためどこに行ってもあつかましく写真を撮らせてくださいとお願いすることにしている。料理の写真はばっちり撮ったが、人形のがあればブログは完璧になるのにと少し残念だった。

 人形たちはお店の2階に展示している。広い部屋もたくさんの人形でいっぱいである。また会えたという喜びがわいてくる中でオーナーが言う。「これらの人形の一点だけを撮ると著作権にひっかかります。だからダメだといったのですが、全体を撮るのであればいいですよ」と。それからの数分間はもう興奮状態です。うれしくてうれしくて・・・・。でも全体を撮るというのは案外難しいものです。

 それにしても素晴らしい(この表現だけしかできないのが情けない)人形たちだ。始めて見た人の中には「ブキミ!」と引く人がいる。たしかにそうかもしれないが、それだけただの人形ではないともいえる。なかにはあのデミー・ムーアが欲しがった人形というものもあった。「一度海外に出てしまうともう二度と帰ってきませんから・・・」とオーナーはさらっと言う。

 お店を出ると空には満月。大きな木にかかる月が今晩の私の心を表している。 

100301 青い林檎・1

 
 9時前に帰り着き、何はさておき風呂にお湯を入れ、ゆったりと入る。上がってパソコンを開けると佐藤さんからメールが入っていた。「贅沢な時間をありがとうございました」と書いてある。私の方こそと書かなければいけないのに、歯痛で昨晩一睡もできなかったので見るだけでそのまま寝てしまった。

 久しぶりに「青い林檎」に出かけました。ここは20年前、行橋の駅前にあった時から時々、ほんの時々訪れたお店である。月ごとにメニューが変わるので月に一度は行きたいのだが、家からは50分ほどかかるのでなかなか行けない。そうこうしているうちに定年になったのでなおさらである。しかし、50分かけてもぜひ出かけたいと想い続けているお店である。人にどこかいいお店ないですかと聞かれると、ここがいいよと推薦するお店だ。

 建物に入るとオーナーの女性が迎えてくれた。帰りの車の中で佐藤さんが「素敵な女性ですね。化粧っ気のないのがまたいいですね」と言っていた。めったに行かない私のことも覚えていてくれたみたいでそれがまたうれしい。食事後、素敵なプレゼントをいただいてますますファンになった。

 お店は住宅街の中にあって、建物は大きいが見かけは他の住宅と変わらない。まず庭だがずいぶん木々や草花が育っていい雰囲気になってきた。今はクリスマスローズが所狭しと咲いている。中はシックな造りで食べるためだけでなく、静かに会話をしながら時間を過すのに最適である。ディナーはいつも「花遊膳」を頼む。一番安い3,800円であるが全部で14品ある。洋風懐石料理なのでお箸で食べるのもうれしい。食べ終わるといつも1時間半は過ぎている。食事の味をどう表現すればいいのか全く分からないので、写真で堪能してください。佐藤さんも喜んでくれました。

 ぜひ一度は出かけてみてください。
  場所は  行橋市泉中央8丁目19-2
  電話は  0930-25-5385

100227 人情・河津桜

 分かりやすい地図 遠くに周防灘が  青空に溶け込む河津桜 

 今日のブログのタイトルは最初「豊前松江・河津桜」というのを考えていましたが、これだと地名が優先されて書く内容も、この桜はダレガドウシタとか花びらがピンクできれいだとかいうことが中心になってしまいそうである。ところが、きれいだと書いてしまったらあと書くことなくなってしまう。さてどうしたもんかと悩んでいたら1枚の写真に目が留まった。それを見ているうちにタイトルも次のように変わっていった。「人情・河津桜」と。まるで演歌の題名だが、これがこの日の私の心境にぴったりなのだ。

 水曜日、24日は穏やかに晴れ渡り気温もとうとう20℃を超えてしまった。こんな時に部屋の中にくすぶっているなんてもったいないと午後から休みを取って、前日の夕方、テレビで紹介された松江の静豊農園にあるという河津桜を見るために出かけた。その美しさは私の写真で感じ取ってください。とにかく爽やかな風が吹き抜ける山の上で、青い空を背景にピンクの花びらが映え、遠くには周防灘がかすんで見える。この桜は蜜柑農園を経営する秋山昇さん厚子さん夫妻の望郷の想いから生まれたのだという。

 農園の住所をナビに打ち込んで万全の準備で出発したのに、椎田道路を通ったのが運の尽き、山の下で「目的地周辺です。案内を終了します」と出てしまった。この時の音声の憎たらしいこと!それからが大変。塀に囲まれた狭い狭い道(それを私は「セド」と習ったが・・・・)で、車をこすらないように慎重にシンチョウに進める。それを過ぎると農道(というより畦道に近いものだった)に出てとうとう行き止まり。その隘路から何とか抜け出して、近くの人に聞くことにした。

 小さな電気屋さんで、さっきも同じ場所を聞きにきた人がいましたよと笑いながら言う。それで学習したのか、口で説明せずにそこにあった紙の裏側に書き始める。何のために行くのですかというので、昨日テレビで放映された桜があまりにきれいだったのでと答えると、みなさん、いい趣味をお持ちですね。近くにいる者のほうが知らないくらいです。楽しんでくださいと言っていただいた。

 地図に従っていったん10号線に出て中津向きに少し行くと、山道の入り口には大きく「河津桜」と書かれた看板が立っていた。たしか1月の「シュエ・タニ」でもナビに振り回されたことを書いたはずだ。しかし、今回は優しい人の心に触れられたし、きれいな桜を堪能することができたし、「言うこと無し!」。

100225 怖しい女・白蓮

     

 それにしても建物や庭の豪華さもけた外れだ。あの時代に水洗トイレがあったということにもあきれたが、節一つないという軒先の長い々鴨居(?)に驚く。しかし、そうした建物の素晴らしさだけでは人はなかなか呼べない。似たような建物は他にもたくさんあるからだ。なのに、どうしてここにはたくさんの人が集まるのか。たしかに今回は「ひな飾り」という素晴らしい目玉があったが、この時期、そうしたイベントはあちこちで行われて目新しくもない。それはやはり白蓮への関心の高さが生み出したものだろう。姦通罪(なんと時代錯誤な言葉か。とはいえ当時の男社会が作り出した大真面目な刑罰ではあった)が生きた時代に、自分の愛を貫いたその生き様が、中高年の、特に女性の心をつかんだからである。

 白蓮35歳の時、7歳年下の東大生の宮崎龍介と激しい恋に落ちる。「筑紫の女王」とまで呼ばれた白蓮はその夫、伊藤伝右衛門に向けて朝日新聞紙上に「公開絶縁状」をたたきつける。なんとまあ!それが世の中に与えた衝撃はどんなものだっただろうか。彼女のけた外れの生き方はとうていまねることはできないが、ことの是非を問わなければ、ひそかに拍手喝采をあげた人は当時多かったと思うし、ましてや今の中高年の女性は当然憧れを持っている。伝右衛門の立場には立ちたくないなー。

 その彼女が龍介にあてたラブレターの一節が展示されている。ラブレターという甘い言葉ではとうてい表せない内容であるが。よくも残っていたのだ。ここまで想われた龍介に同情したくなる。 

100224 日本一の座敷雛

     

 2月に入ってからインターネットがおかしくなりました。突然、そうパソコンでは徐々にという段階はありません。ある日突然、重くなりました。たとえば、「youtube」の動画が出てこず、やっと出ても数秒しか動かず、待って待ってまた3秒しか動かないということのくり返しでした。おかげでダウンロードしていた小椋佳の歌も中途半端で終わりました。それでCDを1枚作ろうと思っています。あきらめて私のブログの管理をしていただいている佐藤さんに、今週の日曜日(28日)に診てもらうようにしました。

 そして、21日。春のような陽気に誘われて飯塚市にある「旧伊藤伝右衛門邸」へ出かけました。日本一の規模を誇る座敷雛とテレビに出ていたからです。一昨年、文化の森大学(公民館の成人学級)で研修視察に行きました。その日は旧伊藤伝右衛門邸と嘉穂劇場が目的でした。もう二度と行くことはないなと思っていたのに、陽気とお雛様に誘われて・・・・。

 東谷のひな飾りもそれなりに良かったのですが、やはり規模も人形の素晴らしさも問題になりません。比べること自体が間違っているのかもしれませんが。東谷は東谷でそれなりに地域の方が心をこめて接待をしていたので、ひょっとしたらこちらの方が素晴らしいという人がいるかもしれません。

 20畳の座敷いっぱいに飾られた座敷雛。繰り広げられる平安絵巻の豪華さには圧倒されます。素晴らしいという感動とともに筑豊の炭鉱王と呼ばれた男のケタハズレの財力にも圧倒されます。ひな飾りでそう思わされるというのがなんともシャクな話です。それだけに次回の話が面白い。

100221 心に沁みます

長崎ランタンまつり 友達の送ってくれたもの

 友だちがランタンまつりの写真を送ってくれました。10枚ほどといってたのに届いたのは全部で15枚でした。これからこの写真を使わせてもらいます。来年は私も行くつもりです。

 本題に入る前に、「宝」というニックネームでコメントを下さった方に。あなたのコメントを承認するつもりでどうも消去してしまったようです。そんなつもりはないのですが、現実に消えています。全ては私の完全なミスです。どうかこれに懲りずにまたコメントを下さい。ずいぶん褒めてくれていたのだけはよく覚えています。

 ここまで書いて気がつきました。ひょっとしてあなたに「yoshie N」のCDをあげてないでしょうか。そうであるなら「宝」の意味が分かります。

 テレビから懐かしい歌が聞こえてきます。小椋佳の「ゆれるまなざし」です。これを初めて聞いたのは何年前だろう。この曲は、曲としてよりも資生堂のCMで覚えたような記憶がある。モデルはたしか「真行寺君枝」でした。こんなにきれいな人がこの世にいるのかと本気で思ったものです。外は雨、窓越しに見える彼女はレーバンのサングラスをつけたりはずしたり・・・。あれはなんだったんだろう。頭にぴったりと、帽子ではないし、マフラーでもないし。それが顔の美しさを際立たせていた。あの時彼女は16歳だったとか。そうでないとあの、この世のものとは思われないほどの美しさはとらえられなかったかもしれない。女性がその人生の中でもほんの一瞬だけ垣間見せる美しさを切り取ったCMだったのかもしれない。その映像に小椋佳の歌声が沁みていきます。

やわらく 心に沁みていきます     しなやかに 心に沁みていきます
静かに 心に沁みていきます      さみしく 心に沁みていきます
とまどうように 心に沁みていきます  波立つように 心に沁みていきます
ゆれるように 心に沁みていきます