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太宰府といえば梅。中でも「飛梅」が有名である。道真の歌で「東風(こち)」という言葉を知り、風を表す言葉に興味を持ち、「南風(はえ)」などの言葉を知る。ところが、何度訪れても梅のきれいな時期に巡り合うことがなかなかできないでいる。その代わりいつも感動するのがクスノキである。境内のあちこちにクスノキの大木がある。鳥居をくぐったすぐ右手にも。心字池にも池を覆うような大木があり、本殿の裏にはこんなにも大きくなるのかと感心するほどの大木が。
こうした木を見るたびに思うことがある。それは、この木を古代の人たちはどんな目(心)で見ていただろうかということである。圧倒されるほどの生命力を前にした時、人は自然と仰ぎ見るか、静かに頭を垂れるかのどちらかである。それは人知を超えたものへの畏敬の念である。だれもが素直にそうした心を持てた時代というのは、心は健康で幸せだったのではないか。
心字池には三つの赤い橋が架かっている。いつも多くの人がその上を通っていく。この三つの橋は、「過去・現在・未来」を表しているというのをさだまさしの歌で知った。題名は「飛梅」。それ以来、二つ目の橋の上で後ろを振り返って見ることにしている。「今」から「過去」を振り返るというわけである。もちろん過去が見えるわけではないが、なぜかここではそうしたくなる。
ここにはたくさんの思い出が詰まっている。そろそろ三つ目の橋への距離が短くなった今、「これまで」を大事にしていきたいと思う。