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前回取り上げた本の範疇に入るものとして谷沢永一の「完本 紙つぶて」がある。これは「紙つぶて 二箇目」となり、「紙つぶて 自作自註最終版」と続いていく。内容としては書評よりも文化人との論争が楽しい。特に同僚の大学教授に向ける罵倒の凄まじさは痛快を通り越して、牙を向けられた人が気の毒になってしまうほどだ。
3冊ともあるはずが「完本」が見つからない。本棚の中に埋もれているとは思うが、誰かに貸したままになっているかもしれない。その可能性の方が大きい。昔、ビートルズのLP(ジョン・レノンのイマジンが入っていたので大事にしていたのだが)を若い英語の先生に授業で使いたいというので貸してあげて忘れてしまい、退職する頃に思い出していまさら言えず、あきらめたことがあった。あ~あ!
彼のゼミでレポートの不備を突かれ、立ち往生しただけでなくとうとう泣き出してしまった女子学生がいた。私もどうして逃げおおせることができたのか。その時のことを夢に見て、何年に一度の割合でうなされることがあることを見ると、後遺症はいまだに残っているようだ。