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火砕流の速さは時速100キロ以上だったという。一瞬のうちにという表現は大げさでも何でもない。発見された時には遺体部分が腐ってなくなり、火山灰の中には空洞ができていたという。ここに石膏を流しこんで死んだ時の姿が再現された。なんともうまいことを考え出したもんだが、降り積もった火山灰の成分がそれを可能にしたのである。
鉄柵で仕切られた収納庫があり、様々な掘り出された遺物の中に混じって人型の石膏像が置かれている。その置き方はいかにも無造作で、埃まみれで見ていて切なくなった。こういう感情はいかにも日本人らしいそうだ。発掘現場でたくさんの人骨が出てきた時、精神的に不安定になるのは日本人で、ヨーロッパの考古学者には何の影響もないそうだ。お腹の赤ちゃんを守ろうとしたのだろう、うつぶせのまま死んだ女性(写真あり)や飼われていた犬の姿が有名である。「鎖につながれたままもがき抜いて死んだ犬」と書かれていたので怖いもの見たさである。ところが、このポンペイの石膏犬は非常に有名なのだが、有名過ぎていつもどこかの展示会に貸し出されているそうだ。案の定、今回もどこかに出張していた。
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もちろんこの犬は「鎖につながれたままもがき抜いて死んだ飼い犬」石膏犬ではない。私たちと同様に「暑さでばててぐったりとしている飼い犬」である。