入館してからすぐに3階まで上がる。タケダさん曰く「心臓破りの階段です」。その言葉通りきつかった。どうも日本人の私には一段の幅が広く感じられた。というより足の短さを痛感させられた。そういえば誰かが「便器の位置が高すぎて困った」と言っていたっけ。私だけでなく、ツアー客の中であまりのきつさに参り、病院行きになった人まで出てしまった。3日目ともなると今までの疲れが一気に噴き出してしまったようだ。私もその翌朝、「こむら返り」を起こしてひどい目にあった。ちょうど疲れの出る時期だったんだ。、
これまで美術の本やTVでしか見たことのなかったルネサンスの最高傑作の絵画たちをじかに見ることができた。ところが、ここは撮影禁止。残念だが仕方ない。隠れて撮影していた人が連れて行かれたのを見たし、ぐっとがまんの子で正解だった。女性の日本人のガイドさんが懸命に絵画の由来、画家について、技巧の見事さ・・・・を説明してくれるのだが、聴くそばからどこかに行ってしまって何も残っていない。証拠の写真もない。しかし、名画たちとの時間と空間を共有できたことはたしかに私の胸の中には残っている。それだけでも幸せだと思わなきゃ。写真が全くないので、せめて記録できた作品名だけでも書いておこう。
ヴォッティチェリの「ヴィーナスの誕生」と「春(プリマベーラ)」。ラファエロの「ヒワの聖母」。ミケランジェロの「聖家族」。レオナルド・ダ・ヴィンチの「受胎告知」。ルネサンス期を代表する3巨匠のそろい踏みだ。それに画家の名前は忘れたが「ウルビーノ公夫妻の肖像」が印象に残った。
あのね。あの、ルネサンスの巨匠たちの絵画を 目の前で見たんだよ。
この旅行記でもう一度写真のない回がでてきます。申し訳ありません。
イタリア旅行記、まだまだ続きますね。楽しく見ています。私も約25年前ウフィッツ美術館で「ヴィーナスの誕生」ほか観ました。海外旅行に行くとだいたいそこの美術館に行くのですが、あまりにも名画ぞろいで、ひとつひとつ見ていると最後には疲れもするしなにがなんだかわからなくなってしまいます。感動より疲れと飽和状態になってしまうのですが、西洋の歴史と文化の厚みを感じます。写真は禁止だけど、結構模写をしている人が多くて、そこも日本との違いだなと思います。それに、美術にあまり詳しくない私にとっては、あまり知らなかった画家だけど「いいなあ」と思う絵が何枚もあったりして、その絵の前でソファーに座ってながめているのは、幸せな時でした。記念にと絵葉書を買って帰るけど、色合いも迫力もまったく違うので、ただ「そこでその絵をみたんだ」という記憶のためだけですね。でも、やっぱり、現地で本物をみた、というのは違うよね。う~ん、また海外旅行に行きたくなってきた!!