110309 吉井町1

     
     

 昨年、久留米のハゼ並木を見に出かけた時に通った街並みに惹かれて出かけてみた。今回も佐藤さんとである。いつも私の勝手なお誘いに快く応じてくれるので甘えてしまっている。話の合う人、合わない人というのは確かにある。普段無口(?)な私が佐藤さんといるとついしゃべってしまう。その心地良さが忘れられずにまた誘ってしまうのである。
 ネットで見た「筑後吉井 おひなさまめぐり」で、どんなおひな様なのかと期待したが、はっきり言って期待したほどではなかった。町をあげてのひなまつりは、展示されている会場が分散されて、一つひとつを見れば特別変わったものでもない。それよりも白壁通りと国道210号線(旧豊後街道)沿いに残る白壁土蔵の家々の方が素晴らしかった。豊後街道の宿場町として栄え、商人や地主が農産物加工と売買で財を蓄え、その財を使った金融活動は「吉井銀(よしいがね)」とまで呼ばれ、その富の象徴として今に残る街並みである。

白壁の家ではないが気になる通りを見つけた。ほんとに狭くておそらく見過ごしていただろう。今日はたまたま何かないかと鵜の目鷹の目でいたので気づいたのである。「画廊」という文字が見えたが、どうもそういう名のついた飲み屋さんのようだ。お年寄りの後ろ姿がなんとも言えず味がある。 

 

110306 辻村寿三郎

 一日中冷たい雨が降り続いている。確か「今日は啓蟄」だったはず。浮かれて出てきた虫たちも慌てて土の中に戻って行っただろう。私も今日は借りてきたDVD「フラッシュフォワード」を観ながら炬燵の番をするはずだった。
 「辻村寿三郎展」。寿三郎展の最初は、いつだったのか思い出せない昔、下関の大丸で観た新八犬伝だった。NHKの新八犬伝は衝撃的だった。それから、福岡三越の「昔の子どもたち」に、小倉井筒屋。そして、今回の中津家具でのひなまつり協賛の人形展と4回目である。平家物語を題材にした人形たちが展示されていた。人形もだがロビーで放映されていた「人形曼荼羅」とタイトルのついたビデオが良かった。その中で「好きなものばかり作っている。世間に後ろを向けているという負い目があったが、60を超えてふっきれた。77歳、今、青春真っ只中!」という彼の言葉が印象に残った。私も「青春、真っ只中!」と言いたいもんだ。
 話し方が「おすぎさん」に似ているのが可笑しかった。もの心着いた時から人形なんか作ってるとそうなるのよという連れ合いの言葉に納得。
 今日はもちろん写真はありません。そこで、ほとんど葉を落としてしまった庭の木々の中に見つけた春の兆しを掲載します。

   
アジサイの先端  日向ミズキのつぼみ 

110304 豊前松江河津桜

     
見るも無残な  アップでごまかす  サクラ越しに豊前海 

 豊前にある河津桜を見に出かけた。昨年、偶然テレビで放映されているのを見て出かけたが、青空の中にピンクの花が満開で素晴らしかった。その日は2月の22日だった。今日は3月の4日。ずいぶん遅れてしまったが、久しぶりの晴天に後押しされてやってきた。ところがである。10日も遅れたのにほとんどの木は三分咲き位で、中には全く蕾だけの木まであった。今年は寒さが厳しかったし、やっと暖かくなったと思ったら、今朝、本耶馬の方は雪が積もっていた。桜もとまどっているのだろう。おまけにまわりにはうっそうと木が茂っていたのが、見ての通り工場の造成とかであらかた木が伐採されてしまっている。・・・・・・言葉もなし!
 いい画が撮れなかったので、昨年の、掲載していなかった中から気に入ったのを載せようと思う。
 

     
この右側の木が切り倒されていた  上手くハチが撮れた  縦に撮るといい雰囲気 

110302 東の谷のひなまつり2

 私が訪れた日には、長崎の観光バスが停まっていた。「ジャラン」で知ったとかで、日田と杵築のひなまつりを見学した後に立ち寄ったそうだ。繰り返すが、日田のおひな様を見るのならここの方がどれだけいいか。「全国区」ではないにしろ「九州区」にはなれたのかな?年々飾るおひな様が増え(家では飾れなくなったので、と持ってくるのが多くなったとか)、今年はとうとう家の中からはみ出て、庭の池の周りに、あるいは庭木の枝にまで載せられたりもしていた。

     
     

 ほんとに手づくりの小さな、地区の人々の熱意と温かさの感じられるひなまつりである。何よりネーミングが素晴らしい。「東の谷のひなまつり」。「の」というありふれた、たった一文字が入ることで、ただの地名から「鄙びた趣きと人々の温かさ」が生まれている。