101203 紅葉紀行3(清水寺山門・三重塔)

   
   

 本吉山清水寺は伝教大師(最澄)によって開かれたそうだ。どこにでも出てくる弘法大師ほどではないが、似たような話か。本堂までの山道はけっこうきつい。途中、小さな水の流れの暗闇の中に五百羅漢が佇んでいる。いつの頃か心ない者によって首がことごとく落とされ「首なし地蔵」と呼ばれた時があったという。最近になって再び首が付けられたそうだが、暗闇の中の五百羅漢にふさわしい(?)話ではある。
 木々に覆われた中に急に山門が見える。「ぬっと」出てくるという表現がぴったりだ。小ぶりながら見事な造りである。これまで見てきた中で最大のものは知恩院の三門である。円山公園を過ぎると右手の森の中に巨大な伽藍が見えてくる。その存在感は圧倒的であった。ところが、不謹慎なことだが狭い山道に突然現れた建造物に、つい「知恩院以上だ!」と佐藤さんに言ってしまった。その私の言葉の方に彼は驚いたことだろう。三重塔への道の途中からこの山門を上から見ることができる。その姿も素晴らしい。

   
   

 本堂は素通りする。そこから少し登ると三重塔が見える。現在の塔は、昭和41年に復元再建されたもので、その朱塗りの塔は緑の山の中にあって華やかである。塔の傍らに立って上を見上げると、青空の中にその朱色がなんとも軽やかな印象を与える。