100409 春告鳥

この花の名前を「シャガ」と知ったのは20年以上も前のこと。山道を歩いている時教えてもらいました。そのあとすぐ庭に植えました。それ以来、増えもせず減りもせず、春になると生垣の陰でひっそりと咲いています。

 

 孟浩然の詩に「春眠暁を覚えず 処処啼鳥を聴く 夜来風雨の聲 花落つること知る多少」というのがある。「春暁」である。起句の「春眠暁を覚えず」は人口に膾炙(かいしゃ)したもので、ある一定の年齢の方であれば口にしたか聞いたかしているはずだ。

 ところが、そうした状況から遠ざかってもう何年になるだろう。たしかに昔は休みになると昼前にならないと起き出さなかった時代もあった。空腹になってしかたなく起きていたのである。それがいつからかよっぽど疲れた時以外は暗いうちから目が覚めてしまうようになった。寝るのも若さ、つまり体力がいるということを思い知らされた。

 そんなに早く起きてどうするのか。いくつかのパターンでいろいろ考える。つまり、「妄想」である。ところが、この頃朝早くからいい気分になっている。鶯の鳴き声である。ぼーっとしながらただひたすら鶯の鳴き声を聴く。鳴き声の中に身を置いてみる。なんともいえない幸せな時間である。妄想もいいけどやはりこちらの方がずっと幸せである。

 その鶯の声も三月の始めに比べたらずいぶん変わってきた。鳴く鶯の得意そうな気持ちが良くわかる。以前だと、おいおい、もう少し勉強してから出直して来い!という程度の啼き方だった。それが今では得意そうに鳴くし、ひょっとすると自分で自分の声に酔いしれていないかと言いたくなるくらいまでになった。高く低く、早くゆっくり、節回しまで変えてくる。あまりのいい声に誘われて庭に出たが、姿は見えない。椿の木の間でガサゴソしているのは分かるのだが。

 あと2回ほど書きためたブログを掲載します。そのあと、またシリーズ物が5回ほど続きます。