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「東の谷のひなまつり」。なんと雛やかな(こんな言葉があったかな?)言葉か!本耶馬渓には東谷と西谷とがある。その東谷の専念寺というお寺で3年前から地域の人手作りの小さなひな祭りが始まった。第1回目に出かけた時には、いくつかの立派なひな壇が飾られていて、それこそ鄙びた山里の、ひなびた山寺に華やかな人形たちが色取りを添えて楽しかった。
それが3回目ともなるとお寺のお庫裏に文字通りあふれんばかりのお雛様が飾られている。お接待の方(いい言葉だね)に聞くと、昨年から、うちの家にあるお雛様、箱に入ったままでかわいそうだからぜひ飾ってくさいと頼まれることが多くなったとか。
そういえば我が家でも飾らなくなって何年だろう。押入れから出して、一つひとつ箱から取り出し飾るのはけっこう手間がかかる。それでも娘たちのいる間は喜ぶ顔が見たくて飾ってきた。それが成長するにつれて娘たちよりも飾られたお雛様の方が喜んでいるのではと思うようになった。嫁いで遠くに行ってしまった今では、連れ合いは陶器のおひなさまを玄関に飾っている。いろんな家でもおひな様が眠ったままになっているはずだ。それがこうしてたくさんの人に見てもらえたらどんなに喜んでいることか。
「東の谷のひなまつり」。なんとやさしい響きの言葉であることよ。今年はこの言葉に誘われて専念寺まで出かけた。