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1月5日撮影 |
1月16日撮影 |
この私のリストには往年の名画や文芸物はほとんど入っていない。昔よく観た、ほれ、あの「第三の男」で、アントン・カラスのあの曲が流れるだろう、などという話は苦手である。だけでなくつい映像的にも古臭いなあと感じてしまう方である。といっても、内心ではそういう話のできる人が羨ましくてならない。なんか娯楽的な面白さのみ追いかけているようで気が引けるのである。
今手元にあるDVDで、繰り返し観ているものをいくつか挙げると、以下のようになる。
①ボーン三部作「アイデンティティー」「スプレマシー」「アルミメイタム」 ②ザ・シューター ③キングダム ④大統領の陰謀 ⑤小さな目撃者 ⑥アラビアのロレンス ⑦マディソン郡の橋 ⑧依頼人
こうしてみると、だれもが名作と認めるものは「アラビアのロレンス」くらいだろう。ピーター・オトールのあのはにかんだような表情はなんともいえない男の色気みたいなものが感じられた。最も繰り返し見ているのはボーン三部作で、原作者はロバート・ラドラム。彼の膨大な作品群のなかでの最高傑作は「THE BOURNE IDENTTITY(暗殺者)」である。しかし、最高傑作とは認めるが、どうしてもくどく感じられて仕方ない。あれは肉食人種のこってり感である。日本人にはすこしもたれる。映画の方が圧倒的にスピード感があって、ボーンを演じるマット・デイモンにとっても彼の演技が最も生きた作品になっている。
ザ・シューターの原作はスティーブン・ハンターの「Point of Impact(極大射程)」。こちらは映画も原作を十分生かしているとは思うが、やはり小説の方が面白い。とくに、主人公のストイックな暮らしと銃に対するこだわりが映画では時間的な制約から物足りない。小説にとって映画はダイジェスト版であるという見本である。
同じものをどうして何度も観るのかとよく言われるが、どうしてでしょう。